この世に天才などいない、天才に見える結果があるだけだ

「自分のまわりはアホばかり」症候群 - Rails で行こう! - Ruby on Rails を学ぶ

何年も前から分かっていたことだが、所詮自分は DHH のような天才プログラマとは違う人種なのだ。Rails のソースを見るとわかるが、実に美しい。そして大量だ。それを DHH はわずかな時間で書き上げてしまったのだ。私など、それを読みこなすことにさえ四苦八苦しているのに。もちろん、プログラムを書くことは読むことより10倍以上時間がかかるものだ。

今回、お客さんに納めるコードは、かなり整理されて、いいコードを納める。
結果だけ見ると、天才的かもしれない(自画自賛)(まぁ、本当は、やっと十人並みだけどね。まぁ、ね。)

でもなぁ、そのわずか数Kのコードを書くために4回同じコード群を書き直したんだよね。そして捨てた。
バージョン管理システムバックログを見ると、すさまじいファイルが捨てられてたり、変更されてたり。


できあがったコードの何倍も書いたんだよね。
要するに十キロ以上書いて残ったのが数キロ、そういう事。


だめだったものは、何とか動くけど、メンテナンスしにくかったり、つぎはぎだらけだったり、
ちゃんと、適宜それを整理して書き直して、残ったコードはそら、綺麗だよ。



ようするにね、ダメだと感じたら、そのコードを捨てられるか。そして、徹夜して新しく書き起こせるか?

それだけの覚悟があるか?
それだけの時間があるか?


そういう事だと思うんだよね。


結局ね、ほら、TVとかで、陶芸家がダメな皿を割るシーンとかあるじゃん?今はもう無いのかな?
美しい1つの仕事というのは9999のダメな仕事の上に成り立つんだよね。


その9999を自分でやって1も自分でやるのが天才
9999+1を 10000人にやらせて、運良ければ1が見つかるというのが、会社運営



凡人以下の、愚直の上に愚直を塗り重ねたような、研鑽と錬磨の果てに残された仕事だけを見たら、そら天才的だよ。


そういう事だと思うんだよね。



結局、僕は、天才というのは、自分がやっていることが、無意味で、無価値で、非効率的だという事にすらきずかずに1つのことを続けてしまった
バカの中のバカのなれの果ての天才。 弱さの中の弱さがたどり着いた、最果ての強さだと思うんだよね。


輝かしい効率の上にあるのが天才じゃなくて、愚かしいまでの愚直の下の下にあるのが天才。


だから、たどり着ける人が少ないんだと思うよ。